初めてのカレーの話

どうも、店主です。

 

今日は僕がカレーを作り始めた時のお話です。

 

まだ僕が20代でバリバリ音楽活動をしていた頃なのですが、

フリーランスの作曲家としてまだまだ駆け出しでお金が無かった時期に

週に1、2回程度Aggiというお店で皿洗いをさせてもらっていました。

 

Aggiは音楽の先輩が営んでいるエスニック色強めの無国籍料理店で、

今は8※(ハチコメ)という名前に変わっていますが、

僕がお店を持つ前に間借り営業をさせていただいていたお店です。

 

どういう話の流れだったか忘れましたが、

お皿を洗う代わりにご飯を食べさせてもらうという約束で

給料なんていらないみたいな事を言って働かせていただいていた気がします。

 

そしてある日の賄いがココナッツミルクを使ったカレーだったんですが

そのカレーがとんでもなく美味しかったんです。

 

当時欧風カレーしか食べたことのなかった僕は、

カレーに対する価値観を根底から覆されました。

今でもあの衝撃はしっかりと覚えています。

 

聞いてみると、ルーを使っていないとのことで、それも衝撃でした。

 

細かい流れは覚えていませんが、それから自分でカレーを作ってみたいと思い、

カレーのレシピをネットで調べていました。

 

その時に僕が作りたいと思っていたのは、いわゆる欧風カレーなのですが、

ネット上で出てきたレシピはスパイスカレーのレシピでした。

 

ただ、料理もまったくと言っていいほどしないし、

作ったこともない料理なので、

レシピや工程を見てもどんなものができるのか全く想像がつかなかった僕は

スパイスカレーのレシピで欧風カレーができると信じきっていました。

 

結果、

初めて作ったのはチキンカレーなのですが、

「少し香辛料の効いた味薄めのシャバシャバなチキンのトマト煮込み」が完成したのを覚えています。

 

とてつもなく残念な味の、カレーとは程遠い何かを作ってしまった。。

 

ちなみにカレー初心者はトマトの分量が多過ぎたり、火入が甘かったりで

ボロネーゼ的な何かや、ハヤシライス的な何かを作ってしまいがちです。

 

僕も例外なくその一人でした。

 

そこから今に至るまでのカレー修行の日々についてはまたの機会に。